マレーシアってどんな国?(前編:マレーシア概要)

こんにちは!ひろ@マレーシア駐夫です。

今回は、マレーシアという国について書きたいと思います!シンガポールは良く知っていても、マレーシアはあまり詳しくないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?長くなってしまうので、前編と後編に分けてお届けします。

前編では、マレーシアの概要をお伝えしていきたいと思います。

マレーシア概要

  • 面積:33万平方キロメートル
  • 人口:約3,200万人(2016年マレーシア統計局)
  • 首都:クアラルンプール
  • 国語:マレー語
  • 宗教:イスラム教(国教)
  • 通貨:リンギット(MYR

マレーシアの経済

マレーシアって実際どうなの?ということで、実際の指標から見て行きたいと思います。

名目GDPで東南アジアを見ると、1位インドネシア、2位タイ、なのですが、インドネシアは人口約2.6億人、タイも7,000万人近くいますので、どうしても名目GDP(簡単に言えば、人口×GDP)は高く出ます。人口ボーナスがありますので。

国の豊かさを判断する指標としては、1人当たりGDPが実態に近いので、この観点から見ると、1位シンガポール、2位ブルネイに次いで、マレーシアは東南アジア3位の経済を誇っています。マレーシアの国家戦略として、1991年に「ビジョン2020」を宣言。これは今後30年で先進国化入りを目指し、発展していくというもの。

調べたところ、「先進国」の明確な定義というものはないそうですが、OECD加盟国であったり、また慣用的には一人あたりのGDPが10,000ドル以上と言われているようです。下記図をご覧頂ければ、GDPとしてはほぼ同等のところまで来ているのがおわかり頂けるでしょう。

出典:アジア大洋州局地域政策参事官室 目で見るASEAN -ASEAN経済統計基礎資料-より

実際、マレーシアのシンボルと言えるペトロナスツインタワーがあるKLCC(クアラルンプール・シティ・センター)やモントキアラ(高級住宅地)なんて、びっくりするくらい都会です。日本のシティボーイ・シティガールの皆さんも満足に暮らせることでしょう。

メモ
ちなみに日本は名目GDP世界3位ですが、一人あたりGDPに換算すると、世界25位(2017年)です。先進国の中では最低レベルと言われており、マレーシアのような成長国の勢いに学びたいですね。

多民族国家マレーシア

マレーシアは、東南アジア随一の多民族国家であり、おおよそ人口の6割はマレー系、3割が華人系、1割がインド系で構成されます。プラナカン文化など魅力的な文化もありますし、料理の種類も多岐に渡るため、ここでの生活も非常に楽しく過ごしています。

成り立ちとしては、14世紀末頃の「マラッカ王国」に端を発し、この貿易港としてのマラッカは繁栄を極めました。

その後、この海上貿易の拠点としての価値に目をつけたポルトガル、オランダ、イギリスなどの統治時代を経て、第二次大戦時には日本が占領。大戦後にマレーシアとして成立し、1965年にシンガポールが分離・独立して、現在のマレーシアの形となりました。

イギリス統治時代に、スズや天然ゴム産業の労働者の受け入れとして、中国やインドから外国人労働者がやってきたため、現在の他民族国家が形成されました。

しかし、1971年から「プミプトラ政策」というマレー人優遇政策が取られています。例えば、教育(入試における定員数)、就職(特に政府機関など)など。

独立後の混乱回避という名目で、当時はこの政策は一定の意味はあったのかもしれませんが、マレーシアが今後先進国として台頭していくためには、1つの課題であることも事実です。国際社会からは、この政策は人種差別にあたるという指摘もされています。

つい先日(2018年12月初頭)、マハティール首相が、国連の人種差別撤廃条約への批准をしようとしたことに起因した大規模デモがクアラルンプールで起こりました。この条約への是非を巡って、野党(マレー系)が起こしたデモは数十万人規模とも言われていました。人口の約7割のマレー人の動向は無視できないため、批准は見送られたようです。

マレーシアと日本

マレーシアは、現在日本人が移住したい国ランキング1位です(一般財団法人ロングステイ財団調べ)。

実際MM2Hビザ(マレーシアマイセカンドホームビザ)というもの(永住権ではない)がありまして、端的に言うと、日本人など富裕層の移住促進ビザです。別稿で詳しく書きたいと思いますが、総合的な観点で日本人には非常に住みやすい国です。

メモ
ビザ取得には、経済力証明が必要です。
50歳以上の場合には、最低35万リンギット以上の財産証明+月額1万リンギット以上の収入証明が必要になります。

モントキアラという一番の高級住宅街エリアには、日本人や欧米から高待遇で来ているであろう駐在者がたくさん。インターナショナルスクールや駿台マレーシア校などもあり、一部分を切り取れば日本のようです。

ところで、日本とマレーシアの関係性はというと、(個人的見解では)非常に良好であると思います。街中には、日本の製品がたくさんありますし、日本語を勉強しているという人も割といます。

「ルックイースト政策」って、皆さん、社会の授業で習ったことないでしょうか?

現在政権に返り咲いたマハティール首相が、1981年から日本の勤労倫理を学ぶべきだと唱えた政策ですね。世界中どこでもそうですが、日本人は真面目で良く働く!という認識ですよね。

勿論好意的な意見も多い一方、この30年での日本経済の長期低迷があり、マレーシアの中での日本の相対的プレゼンスは徐々に低下してきていると感じます。実際オブラートに「日本は車やアニメ・マンガなど製品のクオリティは素晴らしいが、英語も全然できないし、ビジネスが下手」というようなことも言われました。その点、前政権が親中だったこともあり、中国の進出が凄まじく、中国シフトが進んでいます。マレーシアの貿易収支を見ても、中国との関係性が濃いことは明らかです。

出典:アジア大洋州局地域政策参事官室 目で見るASEAN -ASEAN経済統計基礎資料-より

現在マレーシアはデジタルに非常に注力しており、ASEANのデジタル経済のハブになると標榜しています。実際Grabのような巨大なプラットフォームやブロックチェーンを使ったシステムの推進など本気度を感じます。

これは嬉しいニュースですが、以下の記事からも分かる通り、マレーシアとして日本と共に関係性を築いていきたいと表明してくれていることも事実です。日本として友に学び「ルック・マレーシア」の視点を持つことも、これから日本が国際社会で成長していく上で大変重要なことではないでしょうか。

参考 マレーシア政府が取り組むデジタル化政策の行方Open Innovation Japan

いかがでしたでしょうか?後編では、マレーシアでの生活についてお送りできればと思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!