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【海外生活トラブル】マレーシアで洗濯機(備え付け)が壊れたときの話をしようか。~トラブル対応と修理・新品購入交渉の過程~

【海外生活トラブル】 マレーシアで洗濯機(備え付け)が 壊れたときの話をしようか。 _トラブル対応と修理・新品購入交渉の過程_

こんにちは!ひろ@マレーシア駐夫です。

海外生活は予期せぬことのオンパレード!
日本では考えられないようなトラブルは突然降りかかってくるものです。

今回は筆者達が先日直面したトラブル対応の事例をご紹介いたします。

マレーシアでコンドミニアムを借りるときは、基本家具家電備え付きのケースも多いです。
初期コストが低く、私達夫婦もマレーシア生活を快適に過ごしておりました。

そう、あの日までは。

駐夫の私ひろは、家の掃除・洗濯等の家事を担当しており、大体妻が仕事に行ったあとに午前中洗濯機を回すのが日課。

さぁ、今日も洗濯機まわすか!と電源ボタンを押すと…つかない。
プラグを何回も抜き差しして、何度もトライするも…つかない。

…………………

洗濯機

ひろ

もしもーし!ドンドン(洗濯機を叩く音)。

うんともすんとも言いません…え、昨日まで動いていたのですが…?

そう、突然洗濯機が突然壊れたのです!

筆者達夫婦は結構パニック。
マレーシアは常夏なので、汗を結構かきますし、洗濯は基本毎日行っています。

ひろ

本稿では、予期せぬ備え付けの家電が壊れたときのトラブル対応と、どのようにして新しい洗濯機を手配したかをまとめております。
結果から申しますと、無事にオーナー負担(こちらの負担ゼロ)で新しい洗濯機を購入できました!

トラブル対応その①:コンドミニアムの契約書の確認

契約書の確認

まずは、真っ先にコンドミニアムを契約した時の契約書を確認しましょう。
ここの文面によって、この先の対応が2通りに分かれることになると思います。

日本の法律では、経年劣化による設備の故障(エアコンなどは備え付けですよね)は、オーナー負担です。
2020年4月1日より施行される改正民法において、以下のように定義されています。

改正民法第621条
賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。以下この条において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。

ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

筆者は法律を専攻していたため、日本ではこのあたりでトラブルになっても交渉できる自信はあるのですが、ここはマレーシアですので日本の常識は通用しません。

先ずは兎にも角にも契約書を熟読しましょう。

経年劣化による費用負担の記載がある場合

マレーシアでも、通例としては経年劣化による故障等はオーナー負担などが多いとのことです。

この記事が大変参考になりました。

参考 マレーシアでの住宅探しの方法と注意点を解説【賃貸編】HALLFIELD

契約するときにこのあたりを問題なく交渉したという場合は、その条項にしたがってエージェントやオーナーに交渉しましょう。

経年劣化による費用負担の記載がない場合

私は遅れて妻についていった身ですので、契約書を締結する場には居合わせておりませんでした。

お恥ずかしながら、この時初めて契約書を読みました。
不動産用語を都度調べながら悪戦苦闘で最初から最後まで目を通してみた結果、具体的な条項がどこにもありませんでした。

借主の義務として、家具一式をTenantable repair conditionに保つ等の条項はありました。
妥当に解釈すれば、こちらの責めに帰すべき過失等で故障させてしまった場合は、こちらの負担で手配します。

しかし、家電等が経年劣化によって故障した場合の費用負担の条項が見つかりませんでした。

こちらの話をエージェントにした結果、まさかの言葉が。

入居した時に家具・家電に問題がなかったから、その後はすべて借主の義務だよ。

エージェント

では仮に私達の次に入居した方が入居時に洗濯機が動いたとして、その翌日に壊れたらこれも借主負担ですか?という話。

ちなみにパッと見た感じ、この洗濯機はかなり古いモデルなのでは?と感じたので、この故障を全額負担させられるのは絶対におかしい!と我々夫婦は戦うことを決意しました。

ひろ

一時は法律家を目指していた私の交渉魂に火が付きました!最低でも折半に持ち込んでやろう!と気合十分。以下でその交渉の過程を述べていきます。

トラブル対応その②:洗濯機が届くまで(修理見積もり・オーナー交渉・新規購入手配)

洗濯機購入まで

オーナーと交渉するために、必要な情報・エビデンスを調べていくことにしました。
こういったトラブルは感情論で主張しても好転しませんので、こちらの主張を武装するに足る材料が必要です。

私達が具体的に何をしたか、以下で解説していきたいと思います!

コインランドリーの場所確認

まず目の前の洗濯物を処理しないわけにはいきません。
先ずは最寄りのコインランドリーを探しました。

不幸中の幸いで、徒歩5分程度のところにコインランドリーがあり、結果的に2週間(毎日はつらいので2日に1回程度の頻度)はコインランドリー生活を送ることになりました。

マレーシアのコインランドリーの洗濯機にはそれぞれクレジットカードでコンタクトレス決済できるようになっており、大変便利でした(洗濯は1回7.5RM、乾燥は20分で4.5RM)。

ちなみに洗濯機にはお湯で洗うモードがあります。
これはマレーシアは硬水のため、水質的に冷たい水だと洗剤が泡立ちにくいことからお湯を使用すると効果的なのだそう。

料金が変わらないので、とりあえずお湯で洗っておきました(笑)

マレーシアコインランドリー

故障した洗濯機を調べる

次に故障した洗濯機がいつ発売されたモデルなのかを調べました。
洗濯機の表面に型番が記載してありましたので、メーカーと型番でググる!

日本においては洗濯機を展開していないメーカーだったので情報を探すのに苦労しましたが、このメーカーがこのモデルをリリースした時のイベントの記事を見つけました。

その日付、なんと2010年の終わり
ただの新製品発表なのか、すでにローンチしていたかまでは掴めませんでしたが、発売は2010-2011年ということが判明し、およそ10年前のモデルということが判明しました。

メーカーのウェブサイトに飛んでも、既に掲載されていなく購入可能なモデルではないことを確認しました。

この段階で、筆者の想定はこうです。

ひろ

既に発売されていないモデルであり、保守部品もディスコン(生産中止)されている可能性がある。
メーカーのサービス窓口からこの言質(げんち)を取ろう!

メーカーのサービス窓口に連絡

次のステップとして、このメーカーのマレーシアのサービス窓口の連絡先を見つけ出し、上記の状況を説明。
かなり古いモデルなので修理等可能ですか?と問い合わせメールを送ってみました。

1日半ほど経って返信が来ました。
具体的な返答が返ってきたと思いきや、明らかにテンプレートをそのまま送ってきたような文面。

オンサイトの点検で◯◯RMかかります。パーツ代は別途頂戴します。仮にオンサイトで直らない場合には持ち帰って修理して、また見積もりをして修理いたします。

メール

そんなに古いモデルであれば、仮に修理したとしても保守パーツがすぐにディスコンになる可能性もあるので、新規購入をオススメするというようなPLAN Bの提案のメールの文章が欲しかった筆者はガッカリ…。

このやり取りは一旦保留として、オーナーと直接交渉していくことになります。

オーナーとの直接交渉

最初はエージェントを窓口にWhatsapp(チャットアプリ)で交渉していたのですが、エージェントもラチがあかないと判断したのか、途中からオーナーが直接連絡するという形で我々にWhatsappでメッセージが届きました。

我々夫婦は上記エビデンスを掴んだ上で「この洗濯機はいつ購入したものですか?私が調べたところ、10年前に発表されたかなり古いモデルだと思うので修理可能かどうかも怪しいです。」と質問してみました。

最初は具体的なメッセージは一切なく、完全にしらを切られ、とにかくこの修理業者に連絡しろ!と電話番号がかかれた写真を送ってくるのみ。
おそらく当初はオーナーも安く直せるならば、それが良いと思っていたのでしょう。

仕方なく、修理業者に連絡し、家に洗濯機の状態を見に来てもらうことになりました。
診断結果はこうでした。

電源部分のプリント基板が壊れている。この基板はもうディスコンだから代わりのものを手配して見積もりしてみないと分からないね。来週すぐに見積もりを回答するよ。とりあえずデポジットで今日は80RMね。

エンジニア

月曜日になり、先方から電話で妻に見積もりの連絡が来ました。

その額なんと約500RM(日本円で13,000円ほど)
いやいや、こんなの新品の安い洗濯機の半分以上しますやん!と思わずツッコんでしまいました。
おそらくディスコンの基板の手配コストが高かったのでしょうか。

この額をすかさずオーナーとエージェントへと連絡。
ディスコン基板を手配してまで10年前の洗濯機を直す意味と、この額を聞いてさすがにオーナーも観念したのか、

予算1,000RM以内で新しい洗濯機を購入して良いよ。

オーナー

よっしゃぁ!!!!ちなみにデポジット80RMも家賃と相殺する形でリファンド成功!

結果的に860RMで新品の洗濯機を購入しました!
デポジットと合わせても1,000RM以内でおさまり、今回の交渉は面倒くさい日本人夫婦の粘り勝ちです(笑)

これから物件を借りられるみなさんは、こうならないように最初から契約書でちゃんと定義しておきましょうね!

トラブル対応その③:排水エラーで新洗濯機が止まる

トラブル

ここからはおまけです。
まだトラブルは続きます!

新洗濯機トラブル

さて、無事に新たな洗濯機を獲得した私達ですが、最後の試練が待ち構えていました。

新しく購入した洗濯機で意気揚々と洗濯を始める私。
洗濯機を回しながら、ちょっと寝そべってゴロゴロしていたときでした。

びーびーびーびーびー

新しい洗濯機

突然新しい洗濯機からけたたましい音が!

何だ!何だ!と思って、洗濯機を見ると、何かのエラーメッセージが表示されていました。
説明書で調べてみると、排水エラーでうまく排水ができていないとのこと。

私の見立てと洗濯機を購入したショップの定員に聞いてみると、原因はこいつでした。

排水チューブ

マレーシアは水が「硬水」で洗剤が泡立ちにくい特性があるため、ドラム式の洗濯機が多いです。
どうやらこれはドラム式(Front load type)の排水チューブのようでドレナージポジションが高いため、排水ポンプが持ち上がってしまっていることが原因では?と推察。

残っている水もそんなに多くなかったので、バケツ排水を実施!
すると、エラーなく洗濯が進むではありませんか。

これで原因を特定することができました!

バケツ排水

対策

販売店にもチューブを切れ!と言われたので、百均でノコギリを購入しました。
メッチャクチャ狭いスペースの金属チューブのため、30分程度格闘してようやく短く切ることができました。
※取り返しがつかないことになってはまずいと思い、びびって先ずはちょっと切りました(笑)

排水チューブ

これでエラーが出たら、また短く切らなきゃ…とビクビクしながら、洗濯にトライ!

すると、今度は一切止まることなく洗濯を完遂することができました!
今度こそ本当に一件落着!

いやー当たり前のことが当たり前にできるって何て幸せなんだろう…と感じた今回の一件でございました。


海外生活は日本とは違い、想定外のトラブルに見舞われることも多々あります。

こういったケースを想定し、万が一の時にパニくらないように水際対策と壊れたときの対応をシミュレーションしておきましょう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!