私が【駐夫】になった理由とは?

それって働き方改革?現場の勘違いと改革を進めるための3つの施策

働き方改革

こんにちは!ひろ@マレーシア駐夫です。

日本では「働き方改革」が叫ばれて久しいですが、皆さんの会社は改革が進んでおりますでしょうか?

私の身の回りの事例で本質的に改革をしているなと感じる例は多くなく、これは何故だろう?と考えると、そもそも経営者が「働き方改革」の本質的意義を捉えていないのではないかと考えています。

ひろ

本稿は日本の働き方改革と、働き方改革の結果得られるものについて考察してみたいと思います!

働き方改革とは?

働き方改革

“働き方を推進するための関係法律の整備に関する法律”の概要にはこう書かれています。

労働者がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現する働き方改革を総合的に推進するため、長時間労働の是正、 多様で柔軟な働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等のための措置を講ずる。

これは政府が提唱する「一億総活躍社会」を実現するために、現行の日本の働き方を是正し、多様な働き方を実現するための各種取組みを指します。

つまり、このキャンペーンが目指すところというのは「個々人が活躍するための多様な働き方ができる社会の実現」ということになります。

ひろ

響きはとても良い!ただ…

僭越ながら、日本企業で「働き方改革」を着実に実行できているところは少ないと思います。※そもそもビジネスとは現状に付加価値を与えるものと認識しており、改革は常に行われるべきものなのですが。

何故なら、大多数の日本企業が現在実施しているのは働き方改革ではなく「時短ハラスメント」であるからです。働き方改革という言葉が出てから、急にオフィスで早く帰って!など言われたことはないでしょうか?

これはまったくおかしな話で、企業側が勝手な拡大解釈を行い、労働時間を短くするという側面のみにフォーカスしています。

改革の定義は「制度などを改め変えること」です。つまり、今の働き方がまったく変化していないのにも関わらず、早く帰れ!というのは論理が破綻しており、私はこれを「時短ハラスメント」と呼んでいます。

長時間労働の是正というのは、あくまで手段です。あまりに手段の目的化をしている企業が多く、残念でなりません。

筆者が考える働き方改革を実現するために重要なことは以下の3つです。

働き方改革実現のための3つの施策

  • 組織の仕組み作り推進(属人的組織からの脱却)
  • 非付加価値時間の最小化
  • 勤務時間削減によるインセンティブの設計

組織の仕組み作り推進(属人的組織からの脱却)

日本人は何故早く帰れないのか?この大きな理由は、業務が属人化している傾向にあるからです。

つまりその人しかできないという業務が多く、端的に言えば、組織が仕組み化されていないということになります。

日本には”察する”文化というものがあり、これは良い文化でもあるとは思いますが、この不文律的な組織運営はビジネスにおいては合理化の敵であると考えています。

(その時点に最適な)ルールに則って業務を回さなければ、無駄が積み重なり生産性が間違いなく落ちてしまうからです。

時代にそぐわないレガシーな仕組みも変えてしまいましょう。以下に関連記事としてご紹介しておりますが、筆者は業務システムの抜本的改革を行い、残業時間を1/10にすることに成功しました。

筆者が「組織の仕組み化」を意識することになったエピソードを1つご紹介いたします。

筆者は海外営業の仕事をしており、以前ヨーロッパの代理店へ打ち合わせと商談で訪問したことがありました。

その会社は業界では優良企業として有名な会社です。何日かそこにいたのですが、マネジメント以外の従業員は全員18:00にオフィスを出ていました。疑問に思い、率直に質問してみました。

ひろ

なぜ殆どの人が早く帰れて、長期休みも取れるのですか?
当社は、1つのジョブに対して必ず3人が担当できるようトレーニングされている。 だから、1人が休んでも残り2人で対応できるし、ワークシェアリングを徹底している。

担当者

筆者のカウンターパートは割とポジションは高い人だったのですが、一ヶ月近くダイビングで休暇を取ったりなどがよくありました(笑)

仕組み化とワークシェアリング。これこそが日本企業との本質的な違いであると、その時に実感しました。

筆者はこの経験から組織の仕組み化を意識するようになり、必ずバックアップ体制を設定した組織の冗長化を行いました。

具体的にはジョブディスクリプションの明確化担当業務量の平準化などを行い、組織に偏りがないような改革提案を行い、実行しました。

各々にまったくの余剰がなければ、多様なワークスタイルの実現には至りません。先ずは組織を仕組み化するところからがスタートです。

非付加価値時間の最小化

働き方改革は、働き方の効率を高めることです。先ずは業務の質を上げるという意味で「非付加価値時間」を最小化するのが良いのではないかと思います。

社内管理のための会議やレガシーなシステムを使用続けることによる時間損失などがあげられるかと思います。

これを実行するためにECRSの4原則というフレームワークがあります。

ECRSの4原則
  • E=Eliminate(排除できないか?)
  • C=Combine(結合できないか?)
  • R=Rearrange(入れ替えられないか?)
  • S=Simplify(簡素化できないか?)

そもそもその会議って意味あるの?同質なんだから1つに纏めればいいんじゃない?ワークフローを組み替えることで効率化できないか?など、既存の当たり前として成立している現状にどんどんと疑問を持ってみましょう!

このあたりは以前別稿に纏めましたので、よろしければご覧ください。

ご参考に!

働き方改革生産性を高めるための会社をあてにしない、ボトムアップ「働き方改革」入門!

勤務時間削減によるインセンティブの設計

仮に長時間労働を是正したとしても、それだけでは不十分です。

それが良いか悪いかはともかくとして、以前は残業代をもらっていた人は、働き方改革の推進によって急に所得が変わるということになってしまいます。

会社に協力して労働時間の削減に貢献したのにも関わらず、ただ給料が減っただけ…こんな見せかけの改革では、従業員の不信感は募り、辞める人も出てくるでしょう。

働き方改革を進めるのであれば、労働時間を減らすことによるインセンティブの設計が必要です。

味の素の改革が良い例で、定時は20分マイナスで改革前と同じ給与(実質的賃上げ)に加え、先んじて1万円のベースアップを行ったそうです。

参考 事例報告 味の素流『働き方改革』──働きがいと生産性向上への取り組み独立行政法人労働政策研究・研修機構

筆者は、ここまでやって初めて働き方改革と呼べるレベルであると思っています。

働き方改革から得られるベネフィット

ベネフィット

2019年度から年5日の有給休暇が法律によって義務化されました。これによって企業に多少の強制力が働きます。

休みを取りやすくなる+早く帰れるようになることで、日常生活にも変化が生まれるはずです。主観も多分にありますが、働き方改革によって得られる利点を纏めました。

家族との時間

月並みですが、早く帰れることによって家族との団欒の時間が増えます。

我々は働くために生きているのではなく、生きるために働いているのであって、何より大事にすべきは家族や自分自身であると考えています。

また、これは家族の全体最適にも繋がると思います。これからは夫婦共働きの家庭が益々増えてきますが、やはり家族というのは共同体である以上どこかに負荷をかけすぎてはいけません。

例えば、旦那さんのほうが毎日夜遅くまで働くのが恒常化している場合、帰宅してから会話の時間もなく、家事は必然的に奥さんのほうが対応するなどが当たり前になると、家族としてのバランスが偏っていると思います。

仮に仕事が立て込んでいても、働き方改革によってリモートワークなどが柔軟になれば、一旦家に帰って家族との時間を過ごした後に仕事を再開することなどもできます。

自分のことだけではなく、家族は1つの共同体ですので、共同体としての最大幸福を目指していきましょう。

お互いの自己実現は勿論大事ですが、家族あってこそという意識を持ち、働き方改革をトリガーに意識を変えてみましょう。

メモ
筆者がヨーロッパでお客さんを交えて打ち合わせをしていた頃、代理店の担当者の一人が、16:00頃に帰り支度を始めました。 どうしたんだろう?と思ったら、子供を迎えに行かなくちゃ!と言って颯爽と去っていきました。 度肝を抜かれましたが、お客さんもまったく当たり前のことであるかのように対応していて、こういった精神的な豊かさが日本にも必要だなと思いました。

ストレスの低減

日本はストレス社会と言われますよね。多かれ少なかれ、日本人はストレスを抱えながら働いているのではないかと思います。

私もこれまでは基準が1つだったので、そういうものだと割り切っておりましたが、マレーシアに住んでみて気づいたことがあります。

それはストレスによる体への影響の違いです。勿論マレーシアでは働いているわけではないので厳密な比較とは言えないのですが、ブログ作業や資格の勉強などでPC作業やスマホ・タブレットを毎日のように触ります。

私は日本では筋金入りの眼精疲労でした。目をマッサージしたり、1時間に1回以上は目薬をさしたり、慢性的な症状だったのですが、マレーシアに来てからは明らかに目の負担が減りました。

目の負担だけではなく、目立った体調不良にもなっておらず、明らかな体調の違いを実感しています。長時間張り詰めた緊張状態で仕事をしていると、明らかに身体へ負担がかかっていたことを実感しました。

働き方改革でリモートワークやフレックスタイムが当たり前になると、満員電車を避けられたり、自分の体質に合わせた働き方が可能になります。

身体は自身にとっての一番の資本ですので、働き方改革により低ストレスで健康的に生きる第一歩になり得るのでは?と考えています。

勉強時間の確保

個人的にはこれが非常に重要だと思います。

別稿で書きましたように、現在はVUCAという先行き不透明な時代をどう生きるか?という意識が重要です。

ご参考に!

流動性駐夫になって分かった?VUCA時代の「流動性」を高めるための準備講座

人生100年と考えた時に、数十年間特定の1つのスキルだけで生きるのは到底不可能です。したがって、自分自身を拡張していくためには、社会人になってからの勉強が何より重要になります。

私はすべての仕事の残業を一律に減らすことは適当ではないと思っており、働き方改革の本質は「時間の質」を高めることだと思っています。

スタートアップや新規事業など絶対的な時間が必要になることもありますし、そういった他の場所では経験できないことは、それだけで差別化された経験となりえます。

しかし、例えば大企業に勤めていらっしゃる方で、出来上がったシステムの上で働いている方は多いと思いますが、何も考えずに漫然と働き続けるのは非常に危険です。

綻びが見え始め、組織が仕組み化されていないことによる意味のない長時間労働をしていては、自分の成長の可能性を摘んでしまうことになります。

多少の残業代というケチな考えは捨て、早く帰って勉強しましょう!本質的に自分を高めることによってキャリアの可能性を広げていきましょう!

ご参考に!

リカレント教育自分アップデート計画。時代を先取りする「リカレント教育」について

変わることを恐れずに、働き方改革でキャリアも幸せも両方大事にしていきましょう!

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!