拝啓 就活生様 ~新卒から海外営業なんてやめたほうが良いよ(破)~

こんにちは!ひろ@マレーシア駐夫です。

新卒から海外営業なんて辞めたほうが良いよシリーズ第二回となります。

この記事は前回からの続きとなります。

▼第一回はこちらから▼

拝啓 就活生様 ~新卒から海外営業なんてやめたほうが良いよ(序)~

海外営業として

皆さんが新入社員として、海外営業のキャリアをスタートさせたとします。恐らく皆さんは、新担当者として海外のスタッフに紹介されるところから始まり、徐々にメールや電話会議などでチームに入っていくことになるでしょう。

皆さんのカウンターパート(主なやり取りの相手)は、主に各国にいる販社の営業マン(もしくはサービスマン)です。皆さんのミッションは日々のメールや電話会議の中から、彼らの販促状況を吸い上げ、課題を抽出し、彼らの営業にフィードバックすることです。

この時点でお気づきになりましたでしょうか?そう、皆さんは”How”を持ち合わせていないのです。

顧客が解決したい課題は何か?どこに投資のフォーカスポイントがあり、予算はいくらか?

これらは最初から与えられている条件であるとは限りません。こういった複雑なストーリーを顧客との信頼関係を築き、コミュニケーションの中から把握し、自社としての最大限のソリューションを提供し、納入して検収をあげること。これが営業のミッションです。

もし、そんなの当たり前でしょ!と、これらすべてが入社した時から問題ないという方は、ここで読むのを止めていただいて結構です。

なぜ、では伝わらないか?

基本的に現地の営業マンはベテラン社員が多いと思います。営業マンとしてローカルで長年やってきた誇りもあります。

さぁ、ここで新入社員の貴方が、ビジネスの右も左も分からない状態で、現地の営業マンにもっともらしいことをお願いしたとします。どうなるでしょうか?

十中八九言うことを聞いてくれないと思います。何故なら、これは特に営業マンの習性ですが、自分に利益があること(特に営業成績に直結すること)を都合良く取捨選択するからです。海外においてはインセンティブ制があるので、みんな売れるものを楽に売りたいのです。

メモ
一般的にグループの海外販社は、自社製の製品を一定以上売るというコミットメントがあります。 これが資本関係のまったくない海外代理店になると、海外ローカルをモチベートする難易度は格段に上がります。

つまり、この人の言うことには説得力があるな!これを実践したら結果が出るのではないか?それを言ってくるだけのキャリアを持ち合わせているか?ということを彼らは判断しています。

私は入社してから暫くの間、この壁に非常に苦しみました。入社して間もないため、日本語でさえ担当商品を理解していないのに、最初からすべて英語でプレゼンすることや、ビジネスの本質も分からないのに英語だけ使ってなんとなく技術者と現地の橋渡しをするだけ。

すべては私の能力不足に起因することで、また人それぞれ認識は異なるかと思いますが、私は当時の自身の仕事にまったく価値を感じませんでした。

さて、悩んだ私がどんな行動に出たのでしょうか?

私の決断 ~営業マンとしてのスタート~

ちょうど入社して一年ほど経過したときでしょうか。私は決意しました。

国内の仕事をやりたいと所属部署に上申することにしました。何故こういった選択をしたのかと言うと「日系企業に入社し、日本人相手に自分の力でモノが売れないのに、どうやって世界の人にモノを売れるのか?」と考えたからです。

国内の仕事を始めてから、私が初めて任された日本のお客様の案件がありました。がむしゃらに働きお客さんと仲良くなり、冗談も言い合える仲になりました。結局、色々と難しい背景があり私の担当中には決まらなかった案件だったのですが、私が異動をすることになり、ご挨拶に伺った時に、その担当者の方がこう言ってくれました。

 

うちの事情で決まらなくて申し訳なかったけど、私が営業担当で選ぶんだったら、”ひろ”さんで決めたかったです。

先方

 

餞別のお世辞だったかもしれません。ただ、この言葉が、私を営業マンとして出発させてくれた言葉でした。この言葉があったからこそ、今の自分があります。なお、後日無事受注が決まったと報告を頂きました。

二足のわらじ

ところで、国内担当を始めることになった私ですが、組織の懐事情として、それまでの海外担当は継続するという条件がついていました。

有り難い反面、大変なことになりました。09:00-17:00は主に日系の担当の仕事を行い、17:00-で海外の仕事をすることに。グローバル化の弊害ですね(笑)文字通り、人の2倍働きました。国内x海外二刀流!

しかし、これは自分のわがままを通してもらった形ですので、納得した上で対応していました。フレックスタイムだったので、日によって調整することができたのは救いでしたし、一部海外担当の仕事を調整して頂くなど、周りの先輩も私を全力でサポートしてくださいました。

さて、予想に反して、この時期の私は水を得た魚のように充実していました。

自分の頭で戦略を考え、技術者も交えて自社のソリューションを作り上げ、実際にお客さんに直接提案して、時には褒められ、時には怒られることを肌で感じられる。このやり取りが楽しくて仕方ありませんでした。

当たり前と思われるかもしれませんが、海外営業という仕事はこれらが経験できないのです。繰り返しますが、直接売るのは自分ではなく、現地の営業マンだからです。

良い作用として、国内営業を経験したことで、海外営業においても広がりが生まれました。

自社の商品に対して、顧客(市場)は主にどの部分に着目するのか?顧客が競合製品と比較して弱点と感じている部分はどこか?そういったものが経験則として理解できるようになりました。


本稿はここまでとなります。次の投稿でこのシリーズは最後になります。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!